創るJava NetBeansでつくって学ぶJava GUI & Webアプリケーション[改訂第3版]
きしだ なおき (著)
この本のコンセプトは、プログラムをやったことがない新入社員が入ってきてJavaの仕事をやることになったときに、「とりあえずコレ読みやい」と渡しておけば1週間くらい経ったらひととおり必要な言葉を知っている―だそうである。
NetBeansとは統合開発環境(IDE)の名称である。
実は、以前、EclipseというIDEを使おうとしたことはあるのだが、IDEを使う利点が理解できなかったので、放棄した。
だが、この本で、GUI(Swing)アプリを作るにはIDEが必要であることが「体感」できた。
全容を理解できないぐらいに巨大なクラスライブラリの使い方や、現代のプログラミングがコピー&ペーストで成り立っていることも「体感」できた。
この有無を言わせず「体感」させるところが、この本の特徴であろう。
久しぶりにJavaのプログラムを作っのだが、私は元々がFortranやCのプログラマーなので、冗長なことと、関数(メソッド)に変数をポインタで渡せないことに違和感を感じた。
特に後者は私以外にも苦労する人がいるようで、理工系のJavaという本には、配列変数にしてポインタ渡しせよと書いてあるぐらいである。
なぜ、このような混乱が生じるのかというと、おそらく、私のような構造化言語プログラミングを刷り込まれた人間は、大域変数(Fortranのcommon文を含む)は危険なので使ってはいけないと思い込んでいるからである。
ところが、オブジェクト指向のJavaはフィールド(メンバ変数, Cの大域変数に似ている)を使うのが前提になっていて、フィールドを使えばポインタ渡しは不要になる。
思い出せばどうということはないのだが、ついつい忘れてしまうのであった。
おそらく、当時からポインタ渡しは危険であるという考え方もあったので、その流れでの言語設計だと思う。
また、構造化の頃は関数(サブルーチン)単位での独立性が尊ばれたが、オブジェクト指向ではクラス単位で独立していれば(再利用できれば)良いと考えるようになったということでもある。
創るJava NetBeansでつくって学ぶJava GUI & Webアプリケーション[改訂第3版]
- 作者: きしだ なおき
- 出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ
- 発売日: 2009/09/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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