足利将軍と御三家 吉良・石橋・渋川氏
谷口雄太(著)
同じ著者による「<武家の王>足利氏 戦国大名と足利的秩序」と対をなす本である。
鎌倉時代に「足利」名字を名乗っていた*、吉良氏、石橋氏、渋川氏、斯波氏を中心にした、室町時代の話である。
斯波氏は、畠山氏、細川氏とともに三管領となり、吉良・石橋・渋川氏は御三家となった。
御三家は、足利義教の時代に、足利将軍家の血が絶えた時のために誕生した。
権力からみれば三管領が上だが、権威からみれば御三家が上。
であるが、中世から近世の歴史の流れに翻弄されていく人たちの話でもある。
*尊氏の血筋が惣領家で、吉良氏らは庶子家
足利将軍と御三家: 吉良・石橋・渋川氏 (559) (歴史文化ライブラリー 559)
- 作者: 谷口 雄太
- 出版社/メーカー: 吉川弘文館
- 発売日: 2022/10/24
- メディア: 単行本
<武家の王>足利氏 戦国大名と足利的秩序
谷口雄太(著)
戦国時代になっても足利氏が将軍が存在した理由について、「共通価値」から考察したものである。
儀礼を通して日本中の武士に、足利氏を頂点とする秩序意識・序列認識(足利的秩序)を浸透させた。
それが武家社会の共通価値となっていた。
得川(徳川)も足利一門の名字である。
やがて足利の血統の価値が低下して、足利義昭を最後に足利将軍が消えた。
弱肉強食の時代に「共通価値」でそれなりの秩序を保っていたのである。
祖母姫、ロンドンへ行く!
椹野道流(著)
イギリス留学経験がある若き日の著者(秘書孫)が、80歳を超えた祖母(祖母姫)とイギリス旅行をしたときのエッセイである。
飛行機はファーストクラスで、ロンドン中心部の5つ星ホテルに宿泊したそうで、どちらもサービスにお金を払うってこういうことなんだと知ることができた。
特に、ホテルのサービスに大英帝国の文化の凄さを感じた。